心ぐし
春日山霞たなびき心ぐく照れる月夜(つくよ)にひとりかも寝む(坂上大嬢)
の、
心ぐし、
は、
うっとうしく、
と訳す(伊藤博訳注『新版万葉集』)。
心ぐし、
は、
(く)・から/く・かり/し/き・かる/けれ/かれ、
の、
形容詞ク活用、
で、
気分がはっきりしない、
心が晴れずうっとうしい、
心がせつなく苦しい、
…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか