2012年10月31日

相手に〇をつける


われわれは,まず相手に先入観をもつ。
強持てだ,不潔だ。愛想が悪い。目が怖い等々。自分には,それと,こちらの持つ仮説とどこが違うのかがわかっていないようだ。たとえば,コーチAでは,タイプ別けということをいう。私はコントローラーというタイプが強く。それと並んで,プロモーターがある。それがわかると,私の振る舞いのすべてがコントローラーにふりわけらけられる。やることなすことが,コントローラーの枠にはまって見えられることで,いらだつかしょげるか,相手にしないかしか選択肢がない気がしてくる。それで納得している相手の当てはめを聞かされていると,自分が自分でなくなっていく印象がある。セラピストが,DSM-Ⅳの分類基準に当てはめて病名診断をするのも,それとよく似ているのかもしれない。

今更めくが,ロジャースは,「人間的成長の促進に関するいくつかの仮説」の中で,こういっている。
「私がある種の関係を提供できるなら,相手は自分が成長するために,その関係を用いる力が自分の中にあることを見出すであろうし,そこで変化と人間的な成長が生じるであろう」
そして,有名な3つの要点を取り上げている。

「私は自分自身が関係の中で純粋であるほど,その関係は援助的なものになることを見出してきた。このことは,私が出来る限り,自分自身の感情に気づいている必要がある,ということを意味している。つまり表面的には,ある態度を表しながら,より深層の無意識的な水準では,別の態度を持っているのでは,純粋であるとは言えない。」

「第二の条件として,私は次のことを見出している。すなわち,私がその人に対して受容と好意を持てば持つほど,その人自身の成長のために用いることができるような関係を創りだすことが出来る。受容という言葉の意味は,私にとって,無条件に自己の尊厳を持つ人間―つまりどんな状態や行動や感情であろうと,価値ある人間―として,その人に暖かい配慮を寄せるということである。」

「私はまた,私がクライアントを理解したいと思い続けていると感じている度合いに応じて,つまり,その瞬間の相手の感情とコミュニケーションのどちらについても,その人が見ているままに,感受性豊かに共感することによって,関係が重要なものになるということ見出している。」

ここにすべてが尽きているような気がする。だから,こころある人は,仮説を立てて人に向きあわない。あるいはすぐに自分の仮説てばなすことができる。
でも,自分でもたぶん無意識でやることがあるだろう。その仮説から見れば,すべてが,そう見えてくる,というように。それで相手がわかった気になる。

その意味では,コミュニケーションについていった,エリクソンの原則を,自分は大切にしたいといつも思っている。

ひとつ,相手について仮定しないこと
ひとつ,緩やかな変化
ひとつ,相手の枠組みであること
ひとつ,自らの考えを変える力があることを,相手自身が気づけるような状況つくること
ひとつ,そのために使える相手のリソースとなるもの相手の中に見つけて利用する
そこにあるのは,眼鏡や仮説ではなく,逃げることなく,相手と向き合うことだ。

同じことを,ブリーフセラピーの若島礼文先生は,
 まずは相手に○をつける。
 自然な変化の語り(どう良くなっているか,良くなっているところに焦点あてる)
 Do something different
の三原則挙げる。

またCTI系のコーアクティブ会話術では,
 先ずは受け止める
 いいところを見つける(①とにかく「いいね!」という。②その考えのいいところは,といい点にフォーカスする,③さらに加えると,とそれを発展させる )
 感謝を見つける
の三原則を挙げる。

先ずは相手に○印つけなくて,どうするのか,自分にまず言い聞かさなくてはならない。わたし自身が,人以上に,好き嫌いの先入観が強いから。

参考文献;『ロジャースが語る自己実現の道』(岩崎学術出版)



今日のアイデア;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/idea00.htm



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posted by Toshi at 06:17| Comment(1) | カテゴリ無し | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
剛毅朴訥仁に近し: 相手に〇をつける abercrombie outlet
Posted by lunettes carrera at 2013年08月22日 23:55
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