防衛的悲観と防衛的楽観~第四回ポジティブ心理学コーチング勉強会に参加して
一昨日,福島規久夫コーチの主催される,
第四回ポジティブ心理学コーチング勉強会 (http://www.facebook.com/home.php#!/events/366695360085500/)
に,前回に続いて,参加しました。
招待いただいた,案内には,こうあります。
「 今回の勉強会では、楽観主義と悲観主義に加え、その中庸的なタイプの人に関して考察し、どうコーチングに活かすことができるかについて対話をしていきます。
コップに半分入った水を見て、「まだ半分ある(^^)」「もう半分しかない(*_*)」ということで楽観的と悲観的の2極に分類して考えることがありますが、実際には「水が半分入っている」と中庸的な見方をする人たちもいます。
楽観主義であることによって心身の健康に良い影響があることなどについてはすでに研究されてきていますが、「以前はうまくいった。でも次はわからない。だから、リスクはしっかりと考えて 対処していこう」と考えて成果を上げていく人も存在します。」
楽観主義と悲観主義の中間に位置する「防衛的悲観」というタイプがあるという考え方なのですが,たとえば,「防衛的悲観主義質問票」というのがあります。僕は50点だったのですが,満点で84で,一点減点という方がいました。その方は,「その状況にのぞむ前に,起こりえることは全てしっかり考える。」の「全て」に引っかかり,「とてもよくあてはまる」ではなく,「だいたいあてはまる」にしたと言います。
このタイプの方は,必ず考えられる手だてを考えつくすのだと言います。「こういうどうする,こうなったらどうする」と。だから,「これから迎える状況について,最悪の事態を予期」し,代替案を想定していくタイプなのだそうです。だからと言って,悲観的なのではなく,「ありうる事態を心配し手順することがポジティブなパワーになっている」というのです。
だから防衛的悲観の人は,将来を能天気に楽観するのではなく,起こりうる事態を想定し,それに対案を考えておかなくてはいられない人です。こういう人がサポートとしていれば,アイデア一杯で,懐の甘いトップにとっては素晴らしい補佐役です。ひょっとすると本田宗一郎と藤沢武夫の関係はそういうものだったのかもしれません。
ところで,自分はというと,まず走り出します。例えば,98が出たころ,客先から「これからはメールで」と言われて,あわててパソコンを購入し,マニュアルも見ずに,見よう見まねでメールを打てるようになった,というような具合です。もちろん落ち込みます。自殺したくなるくらい,落ち込むのですが,結局立ち直っていきます。どこかに,勝手に可能性を見つけてしまうのです。あるいは,「できない」「無理」「やれっこない」と口で言いつつ,頭の中で,どうせ受けざるを得ない,と考えて,できるかどうか,過去の経験を引っ張り出して考えます。もちろん見込み違いも,大失策も一杯ありますが,何とか,というより,意外と立ち直りが早い。感情に左右され,気分で振幅しても,方向は,たぶん楽天的なのだと思います。
それを勝手に防衛的楽観と名付けてしまいました。
防衛的悲観主義の特徴を,こうレジュメにはありました。
①説明スタイルは中庸的(楽観的でも悲観的でもない)
・失敗しても,落ち込んだり,失望したり,「自分は無価値だ」とは思わない
・問題の原因は「自分にもある」と考える
・しかし努力することで問題を自分でコントロールすることができると信じている
②将来の不安を受容することができる
・自分の過ちを正確・具体的に表現できる
・悲観主義者は過ちを回避し,大まかであいまいにしか表現できない
③問題解決能力に優れている
・課題,弱点,ワーストケースを想定(メンタル・リハーサル)
・失敗やリスクを予期し,代替案を想定
・効果的なプランを策定
では,防衛的楽観をそれに当てはめてみるとどうなるか。
①説明スタイルは情熱的(楽観にシフトしている)
・失敗したとみなすと,見切りが早く,ひどく落ち込み,一瞬「自分は無価値だ」との思いにさいなまれる
・自分の過ちを自分の準備不足として,受け止める
・しかし努力することで問題をコントロールすることができるはずと信じている
②将来の不安を受容することができる
・不安への対応策として,準備を終えることでカバーしようと,前のめりになる
・早め早めにことを進め,あらゆることを前倒しで準備しようとする
③問題提起能力に優れている
・課題,弱点,ワーストケースを素早く提起する
・失敗やリスクではなく,そこに思い入れし,過大に意味づける
・前倒しで,提起した時は準備が終わっている
ご覧の通り,似て非なるもので,悲観によって,リスクに備える防衛的悲観に対して,楽観によって,未来へ投影する防衛的楽観は,ある意味では現実逃避の一種ではないか,と感じました。丁度真反対だが,防衛的悲観がバックアップ作用を果たすとすると,防衛的楽観は,前のめりにこける恐れがあり,つっかい棒がないと,独り相撲に終わる恐れがあります。しかし,そんなに前へ出るタイプでは,本来なく,いってみると,単に仕事の早い事務屋といった程度なのだと思われます。やれやれ。
今日のアイデア;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/idea00.htm
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