2013年05月26日

人生を語る


先日,「山口ひとみトークライブ☆育自の魔法の生まれた人生」を聞きに行った。

https://www.facebook.com/toshihiko.sugiura.14?ref=tn_tnmn#!/events/527213683983740/

改めて,自分の人生を語る,ということについて,いろいろ考えさせられた。

人の認知形式,思考形式には,「論理・実証モード(Paradigmatic Mode)」と「ストーリーモード(Narrative Mode)」がある(ジェロム・ブルナー),とされている。前者はロジカル・シンキングのように,物事の是非を論証していく。後者は,出来事と出来事の意味とつながりを見ようとするものである。

ドナルド・A・ノーマンは,これについて,こう言っているそうである。

物語には,形式的な解決手段が置き去りにしてしまう要素を的確に捉えてくれる素晴らしい能力がある。論理は一般化しようとする。結論を特定の文脈から切り離したり,主観的な感情に左右されないようにしようとするのである。物語は文脈を捉え,感情を捉える。論理は一般化し,物語は特殊化する。論理を使えば,文脈に依存しない凡庸な結論を導き出すことができる。物語を使えば,個人的な視点でその結論が関係者にどんなインパクトを与えるか理解できるのである。物語が論理より優れているわけではない。また,論理が物語より優れているわけでもない。二つは別のものなのだ。各々が別の観点を採用しているだけである。

要は,ストーリーモードは,論理モードで一般化され,文脈を切り離してしまう思考パターンを補完し,具象で裏打ちすることになる。

もう一つの考え方は,人の記憶から考えてみることだ。一般に,人の記憶には,

 ・意味記憶(知っている Knowには,Knowing ThatとKnowing Howがある)
 ・エピソード記憶(覚えている rememberは,いつ,どこでが記憶された個人的経験)
 ・手続き記憶(できる skillは,認知的なもの,感覚・運動的なもの,生活上の慣習等々の処理プロセスの記憶)

があるといわれる(この他,記憶には感覚記憶,無意識的記憶,短期記憶,ワーキングメモリー等々がある)が,なかでもその人の独自性を示すのは,エピソード記憶である。これは自伝的記憶と重なるが,その人の生きてきた軌跡そのものである。

つまりは自分のエピソードを掘り起こすことが,ある意味で,自分自身のアイデンティティの再確認になる。よくナラティブ・セラピーで,ドミナント・ストーリー以外のオルタナティブ・ストーリーを紡ぎ直すということをするが,たぶん,自分の物語は,無数にある。

よく,過去が今につながる,という言い方をする。あの時があるから,いまがある,と。でも実は逆だと思う。今があるから,過去がそれにつながるように見える。今生き生きしているから,生き生きしている物語が紡ぎ出される。今が落ち込んでいたら,そこへ至る原因を過去に探る。

人は因果律で考えたがる。それもまた物語に過ぎない。今生きている生き方が,過去の見え方を変える。逆にいえば,過去の見方を変えれば,いまの見方が変わる。いずれも,自分の見方が,物語の中身を変える。

たしか,フランクルが,すべての人は語りたい物語をもっている,と言っていたと思う。

ここからは,妄想だが,どんな切り口からでも,自分の人生を物語れるはずなのだ。

例えば,僕なら,「死」についても,「悲惨」についても,「歓喜」についても,「悲劇」についても,「恋」についても,「家族」についても,「フロー体験」についても,いくらでも語れる。

自分自身を主人公にした,その物語の語り手になったとき,自分の人生のタイムラインに,その物語が,ひとつらなりの物語として見えてくる。その時,自分は,物語の登場人物になっている。たぶん,一つの物語が紡がれた時,それに関わりないエピソードは,捨てられ,ひとつらなりの物語が語りだされる。

逆にいえば,人生の物語は,虚構でもある。でも,それにすがりつこうとすれば,それは強固な物語になる。しかしその分,そのひとはいまを生きていない。

いま生きている人にとって,過去は,所詮経過点,通過点に過ぎない。

本当の物語は,死の直前,フィルムのラッシュのように,全人生を観る(といわれているが真偽は知らない)というその物語なのではないか。

まだ僕は自分の人生を物語るほどの到達点にいない。

参考文献;
中原淳・長岡健『ダイアローグ』(ダイヤモンド社)

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posted by Toshi at 05:27| Comment(6) | 日記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
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