2013年12月03日
アイデア
前にも書いたが,発想力とは,
選択肢
がたくさん出せることだと思っている。アイデアは,その出現形態の一つに過ぎない。
ずいぶん昔,アイデアについて,
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/prod02100.htm
と構造化したことがある。
アイデア一杯の人は決して深刻にならない,
と言った人がいる。その通りだ。これっきゃないと,思い詰めるから,自殺にまで追い詰められる。それ以外にも一杯選択肢があると思えば,どうということはない。
人はひらめいた瞬間,脳の広い範囲が活性化するという。それは,思いもかけないこととつながるからではないか。とすれば,選択肢を広げるためには,いろんなものとつながるような仕掛けをすればいい。
その意味では,自己完結しないで,
ブレインストーミング
のように,人とのキャッチボールをすることが有効なのは,当たり前だ。人が,自分にとってメタ・ポジションになるという意味もあるが,自分にとって,「地」になっていた部分が,人とのキャッチボールによって,思いがけず「図」に変わり,見慣れた風景が変わるように,見え方が変わるのに違いない。
もちろん,発想は,
自分の知識と経験の函数,
だから,自分の中にないことは,出現しない。しかし,大したことがないと思っていたことが,改めて,別のものとつながることで,意味を変えるかもしれない。
その意味で,
本来バラバラで異質なものを意味あるように結びつける,
のを創造性と言った,川喜多二郎の言は正しい。しかし,もっと踏み込むと,
どんなものでもつなげることで新しい意味づけをしさえすればいい,
あるいは,
新しい意味が見つけられるなら何と何を結びつけてもいい,
と読み替えてもいい。となると,
結びつけ,
に意味があるのではなく,
意味づけ,
の方にウエイトがかかる。ヴァン・ファンジェなどが言うように,創造とは,
既存の要素の新しい組み合わせ,
というのは,逆で,
既存の要素,
は結果なのであって,
新しい組み合わせ,
の「新しい意味」に意味がある。それは,
いままで考えられなかったような意味を見つけ出すことがあって,初めて,要素のつながりに意味が見えてくる。
そう考えると,多機能と組み合わせとは本質的に違う,ということが言える。
多機能は,いまあるものに機能を追加したのだから,新しい組み合わせも新しい意味も,そこにはない。
例えば,携帯電話に,カメラがついたのは,
多機能,
なのか,
新しい組み合わせ,
なのか。その人の創造性というものの考えが試されている試金石というか,踏み絵になる。
今日のアイデア;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/idea00.htm
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