出会い
人と人がすれちがうのは,それだけのことだが,そこでちょっとしたつながりができると,そこで二つの世界がつながる。それぞれ二人が一緒に運んでいる,
自分の人生そのもの,
生きる場所そのもの,
が出会う。それは,
それぞれの個人として背負っている来歴であり,
それぞれのつくっている場であり,
それぞれの持っている空気感であり,
それぞれの醸し出す雰囲気であり,
それぞれがつながっている家族であり,
それぞれがつながっている人とのリンクであり,
それぞれがつながっている地域であり,コミュニティであり,
それぞれの培ってきた知識であり,知性であり,教養であり,
それぞれの積み重ねてきた人生そのものであり,
それぞれの考えてきた考え方であり,
それぞれの大切にしている価値であり,美であり,
それぞれの懐いている夢であり,希望であり,
それぞれの抱懐している野心であり,志であり,
それぞれの視点であり,ものの見方であり,
がそこで一瞬触れ合い,あるいは重なり,あるいは混じり合う。
その緊張と共鳴と反撥とが,出会いの面白さなのかもしれない。
その出会いそのものから生まれるのか,
出会いのもたらすインパクトが,
自分に化学変化を起こさせるのか,
は,えり分けられないが。
清水博さんの
http://blogs.dion.ne.jp/ppnet/archives/11189806.html
で触れた「自己の卵モデル」で言えば,
黄身の自分の外延としての白身部分の混じり合いである。だから,そこでは,化学反応も起きれば,拒絶反応も起きれば,融合も起きる。
そこで,二人による新しい場になるかどうかは,それはその出会い自体からはわからない。
どうせなら,一方的な併呑ではなく,両者で化学変化を起こし,
白身が変質し,
黄身自身も変容させ,
そのことで白身も変化し,
両者の関係そのものにもまた変化が起きる,そして,
そこに全く新しい世界を,それぞれが獲得する,
そういう出会いがいい。
それは,別に永続というか,持続しなくてもいい。一瞬の出会いでそれが起こるかもしれない。
一旦起これば,距離が離れていても,そこでつくられた関係の世界は,つながっていくはずである。
さて,今年も多くの人と出会うことになったが,
もともとは,2011年のある新年会で,ちょうどその直前に読んでいた『U理論』を一言で,「開く」だといい,今年のテーマは,
「開く」
だと言ったあたりから,始まったことだが,それが高じて,昨年あたりから,積極的に,自閉的で自律的〈というか孤立的〉な世界を捨てて,外へ開き始めたが,おかげで今年も多くの人と出会い,自分の中で多くの化学変化が起きた,と思う。
その変性結果は,来年以降に顕在化するような気がする。
今日のアイデア;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/idea00.htm
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