2014年03月29日
コーチング
コーチング・フェローズに参加してきた。
http://www.coachingfellows.jp/index.html
今回は,4人一組で,オブザーバー2人という贅沢なフィードバックになった。4回,セッション(今回は12分)を味わうのは,といっても一回は,自分がコーチ役だが,いろんな意味で気づきが多い。
今回,いまさらながらだが,へぼコーチなりに気づいたことがある。
それは,劈頭,クライアントが話したいテーマ,行き着きたいゴールというか手に入れたいものを確かめても,そこに拘泥しない,あるいは拘泥しなくてもいい,ということだ。
そういう言い方は変かもしれないが,とりあえず,テーマを言ってみた,という場合もあるし,いまちょっと気になっているから言ってみたという場合もある。あるいは,真剣に目指している何かがあり,それを口にしたのかもしれない。確かに真剣に解決したいトラブルを抱えているのかもしれない。
しかし,それは,いま,意識に上っていることであって,それが本当に,クライアント自身にとって重要な,
何を置いても何とかしなければならないことかどうか,
は,よくよく聞いてみないと何とも言えない。
別にないがしろにしていいというのではなく,
本当に大切にしている何か,
がやり取りの中で必ず出てくる。それを聞き逃さない,見逃さないことで,それを突破口に,口にしていたこと自体が,改めて新たなスポットライトを浴び直すことになる,気がする。
大事なのは,その,
スポットライト,
のほうなのではないか。
たとえば,といっていい例ではないかもしれないが,他に思い浮かばないので,
遅刻が目立つ職場だとしよう,それを何とかしたい,と。
で,どうすれば遅刻しなくなるか,
とか,
遅刻がどんな意味があるか,
とか,「問題」の周辺にいるのはつまらない。というか,煮詰まる。で,
では,どうなったらいいのか,
とか,
ほんとうはどうあったらいいのか,
とか,
どういう職場が理想か,
とかと,聞いてみる。すんなり出るかどうか知らないが,例えば,
朝,目覚めたら,早く出社したくてしたくてたまらない,
早くみんなの顔が見たくて仕方がない,
はやく職場に行きたいと,目がらんらんと輝いている,
といったことが出たとする。そこに,
どうなったら解決したことになるのか,
というその人の思いが出ている。夢がある。あるいは大切にしている価値がある。その前では,
遅刻云々は,ちっぽけて見えてくる。もちろん現実には,遅刻がなくなったわけではない。しかし,その状態になったら,
職場は,どんな風になっているか,
とか,
そうなったら,どんなことができるか,
とか,
そうなったら,どんな関係になっているか,
と,その状態を深めてもいいし,
そうなった時に,どんなものが見えるか,
そうなったら,いまと,何が違うか,
と,いまとの違いを深めてもいい,
あるいは,その状態を実現するために,
いま,できることは何か,
あるいは,
明日,できることは何か,
と,ファーストステップを訊くのもいいはし(あまり僕は,いいとは思はないが),
理想を10として,いまは,どのくらいか,
とスケーリング・クェスチョンをしてもいいし(この場合,多くは,できていることに焦点を当てるが),
そのいい状態が,いままで,ほんの一瞬でも実現していたことはなかったか,
と,ソリューション・フォーカスト・アプローチで言う,例外の質問をしてもいい。
最初のテーマの,狭い領域で,
何を,
どうする,
どうやって,
いつまでに,
という選択肢もなくはないが,そこで得られれることは,何もわざわざコーチングしなくても,ふだんさんざん考えていることなのではないか。
どうせなら,そういう問題対応に悪戦苦闘している自分が置き忘れているものに,あるいは考えても無駄と思っていることに焦点を当てた方が,結果として,スポットライトを手に入れることになるのではないか。
そうしてみてみると,12分は,結構長い,と感じた。
改めて思うのは,結局何も「戦略」も「構想」も持たず,
ただ,
Dance in the moment
その一瞬のクライアントの反応に対応しながら,
何が一番大事にしているのか,
にのみ焦点を当て続け,表情,エネルギーを見る。その意味で,必要なのは,
感度のいい鏡
でありつづけることの大切さなのかもしれない。
今日のアイデア;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/idea00.htm
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