JCAK川本恵神奈川チャプターの,「第8回 コーチング解体新書」に参加してきた。
http://kokucheese.com/event/index/159484/
今回のゲストコーチは,川本恵コーチ。
会の趣旨は,案内によると,
コーチング解体新書はゲストコーチによるコーチング・セッションを拝見しつつ, 「何に気づき何をしたことが機能したのか」を,ゲストコーチや参加者の皆さんと一緒にディスカッションしながら,三井紀代子コーチのファシリテーションと解説で解き明かしていく,
というもの。今回は,二人のクライアント役のひととの,コーチング・セッションを2回拝見させていただいた。
今回,3回目の参加になる。
どんなコーチング・セッションか,よりは,そこで自分が感じたことをまとめておきたい。まあ,
「ちょっとだけ」コーチ,
なので,思っていることと,できているととが,なかなか一致できていないが,一番感じたのは,
コーチの姿勢
である。クライアント役二人は,全くタイプも,テーマも違ったが,コーチング・スタイルは,
テンポも,
姿勢も,
応答も,
まったくといっていいほど,違っていた。というか,クライアントに合わせて,あえて言えば,
ペーシング,
なのだが,それだと単なる技法ということになるが,むしろ,そこに,
コーチとしてのあり方,
コーチとしての関わり方,
コーチとしての姿勢,
がある故だと感じる。
川本コーチがよく口にされるのは,
人は,それぞれたく思考方法が違う,
ということで,それにすごく興味があり,
クライアントの考え方を知ろうとする,
と言われる。もうひとつは,コーチング(セッション)は,
クライアントが考える場(環境)を用意する,
ということだ。で,そこから,
考え,答えを出し,行動するのは,クライアント自身である,
ということになる。その意味では,
2つのセッションで,まったくコーチの関わり方が違ったのは,
クライアントの思考方法,
クライアントの佇まい,
クライアントの振る舞い,
が全く違ったから,それに合わせていかなくては,クライアントの考えるステージにならない,ということが意識されている(自然に見えたが)からなのだと思う。
だから,当然クライアントが求めているものを現実化するために,クライアント自身に考える視点を質問の形でするけれども,あくまで,クライアントの思考方法に沿っていく,と見える。
だからと言って,それをただ受け入れるわけではない。
その考え方は役に立っていますか,
ときにそう問いかけて,クライアントの思考スタイルそのものを対象化する。
コーチングが上手くいかないのは,コーチが何かしようとしたとき,
というニュアンスのことを言われたが,それは,コーチが,たとえば,
何とかして解決してやろう,
一緒に考えてやろう,
何とか役立ちたい,
という思いで,前のめりに,こっちがあれこれ考えて,クライアントに,
質問したり,
状況を聴き質したり,
視点を変えようとしたり,
等々と,こちらから仕掛けていくことだ。後で(懇親会の場で)「合気道」に喩えた方がいらしたが,こちらから仕掛けず,クライアントの動きに対応していく,合気道の受け身の姿勢といっていい。クライアント自身が,自分の置かれている状況は一番わかっている,だから,
どうすべきかの答えを,クライアント以上に出せる人はいない,
のである。それを信じていないから,コーチが前のめりになる。
そこで思うのは,クライアントの思考方法とは,
クライアントの自己対話の仕方,
なのだと思う。とすると,
堂々巡りをしているか,
同じ轍を何度も踏んでいるか,
土壺にはまっているか,
いずれにしろ,その状態はクライアントの問題であって,コーチの問題ではない。ましてそれをどう脱出するかの答えは,クライアントしか出せない,その答えを出すのに,どんな風に考えたらいいか,その切り口をコーチは提案するだけである。だから,
その考えは役に立っていますか,
という問いもあるし,コーチが質問して,クライアントが答えづらそうなら,
いまの質問は役に立ちますか,
と問うこともある。最後に,ひとつのセッションの終りで,
もういまできている,
というメッセージを伝えられた。それを,クライアントへの,
励まし,
と言われたが,ある意味,CTIで言う,
認知,
になっている。CTIでは,認知を,
(コーチが見た)その人の強みや良さを,本人に伝えること,
とあるが,まさに,コーチからのクライアントの持つ可能性の顕在化・言語化である。それもまた,
クライアントを信じている,
という表明になる。
今日のアイデア;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/idea00.htm
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