2014年04月22日

アサーティブ


ブリーフセラピー研究会+日本ソリューショントーク協会の『カウンセリングとアサーション』(講師;平木典子先生),

http://solutiontalk.jp/2014/0420/

に参加してきた。

大事なことは,アサーションは,ナラティブセラピーと同様,人権と深く結びついている,ということだ。たとえば,

アサーションとは,ひとりひとりを大切にする,

というと,コーチングやカウンセリングに関わっている人にとって,当たり前だ,と思うかもしれない。しかし,それは,

基本的人権の尊重,

と同じだと言われたときに,どんな反応をするか。目の前の人にするのと同様,

この世界のすべての人,一人一人を大事にすること,

とは,

ひとりひとりの人権,

つまり,

人間としての権利,人権思想において人間が人間として生まれながらに持っていると考えられている社会的権利のこと,

であり,実定法上の権利のように剥奪されたり制限されたりしないものだということだ。その意味で,

人間が,一人の人間として人生をおくり,他者とのかかわりをとりむすぶにあたって,決して侵してはならないとされる人権であり,すべての人間が生まれながらにして持つ,

ということが,一人一人を大切にすること,を社会的な視野の中で考える,ということだ。でなければ,限定されたセッションの中だけの密閉された思想に過ぎない。いや,逆に言うと,

基本的人権の考えがあるから,一人一人を大切にする,

と言い換えてもいい。ここは,たぶんアサーション(ナラティブセラピーも)を考える時の骨格なのだと思う。そこから,

人は皆,考えているものも見ていることも違う,

人はそれぞれ自分の物語を生きている,

フーテンの寅さんの名言に,

お前と俺とは別な人間なんだぞ。俺が芋食ってお前が穴からぷーっと屁が出るか?

というのがある通りだ。

だから,

考え方・物の見方・理解の仕方・価値観が違うことを前提とした相互理解を進める関わり,

こそが必要であり,アサーションとは,

葛藤を起こさないことではなく,葛藤があるときは,互いに理解し合い,歩み寄りの可能性を探ること,

Noを恐れない,

聴く・理解する・共感することは,同意ではない,

自他尊重の自己表現,

なのだということが必要なのだ。TAで言う,アダルトの対応,ということになる。だから,平木先生は,アサーションは,

「聴く」と「語る」の統合,

とされるのである。ただ,自己主張を語るだけでも,相手の主張を聴くだけでもなく,両者の統合とは,

違いを了解したうえで,その先を積み重ねていくための共通の土俵づくり,

なのだと思う。言い方を変えると,たとえば平木先生の紹介される,DESC法,

D=Describe 自分のぶつかっている状況や相手の行動について,相手と共有できる客観的事実を描写する。自分の気持ちや感情を交えずに表現する。
E=Express Explain 自分のぶつかっている状況や相手の行動に対する自分の感情や気持ちを建設的に表現する
S=Specify 相手に望む行動,提案,妥協案,解決策などを提案する
C=Choose 肯定的否定的等々相手の出方を予想して,どう行動するか選択肢を考えておき,次の提案とする

も,前にも書いたが,僕のアレンジした,アサーティブな対応法(上位者に厳しく叱責されたときを例に),

①土俵を共有する セットアップである。「ちょっとよろしいでしょうか」「少しお時間いただけますか」など,いまから話をしたいという土俵を相手と共有する。
②自己開示する 自分の今の気持ちを正直に伝える。「言いずらいんですが……」「どう申し上げていいか迷っているんですが……」「どきどきしているんですが……」という言い方をすることで,相手の身構えを緩める。
③事実を伝える ここは,相手を持ち上げたり,感情を交えるのではなく,「いつも大声で叱責されるのですが」「いろいろ細かな気配りをいただくのですが」など,事実,起こっていることを表現する。「いやなんです」という感情から伝えては,相手は受け入れにくい。
④感情を言語化する ここは,その事実に対して,自分がどう感じてきたか,を率直に伝える。「大声を出されるたびにびくびくしておびえていました」「ちょうど何かしょうとするたびに先回りされた気がしていやでした」等々。
⑤望む変化をリクエストする 率直に,どうしてほしいか,どうなりたいかを伝える。「~したい」「~してほしい」「~してほしくない」「~してはどうでしょうか」。ただ,いくつも要求を羅列するのではなく,ひとつ,しかも的を絞る。あわせて,それを放置した自分の責任はきちんと伝える。「もっと早くお伝えしないでいた自分にも責任があります」「迷いに迷って言いそびれてしまった私も悪いと思います」等々。
⑥相手の反応を求める 自分が言ったことについて,相手がどう受け止めたかをきちんと聞く。自分の主張を理解してほしいなら,相手も理解将とする姿勢がいる。
⑦繰り返す 自分のしてほしいことをもう一度,きちんと整理して伝える。相手の反論や感情的反発にふりまわされることなく,自分の主張を繰り返す。
⑧会話を終了させる 相手にうんといわせるまで主張するのが目的ではない。それでは,立場が代わっただけで同じコトをしていることになる。相手に考える時間を与え,選択の余地を残す。「聞いてくれてありがとう」「ぜひ心に留めておいてください」「2,3日後に話す時間をつくってください」

も,アサーションを,

両者が土俵づくりの準備作業として使う,

ということが大事なのだと思う。つまり,「主張する」ことだけでなく,相手の「主張」を聴くことも必要であり,そこで生まれた違いを,どう両者で共有し,共に納得できる結論をまとめていくか,こそが大事になるのである。

たとえば,

基本的アサーション権,

のチェックリストで個人チェックとグループでのすり合わせを行ったが,10項目のうち,

7.誰でも,過ちをし,そのことに責任をもってよい,

という項目がある。これだと,何度過ちを犯してもいいのか,という感じに受け止められるが,

ここには,

引き受けたくても,引き受けられない責任がある,

というニュアンスがある。

責任を取らなくてはならない,

ではなく,

責任を取ってほしい,

というか,それもまた,選択なのだ,と受け止めた。当然そのことの重い負荷はくるだろうが。それが,

8.誰でも自己主張しない権利がある,

につながってくる。思い出すのは,アン・ディクソンが,

自分はアサーティブでなくてはならないと思っていたが,ある疲れた帰り,本来何か言わなくてはならない状況に出くわしたが,自分の疲れた状態とその状況から,アサーティブにはならない,という選択をした,

というニュアンスのエピソードを書いていたのを思い出す。

アサーティブでなくてはならない,

のではなく,

アサーティブでなくてもいい,

のである。当然,それは,自分にもあるように,相手にもある。相手も,

断ってもいいし,

Noといってもいい,

権利がある,ということである。だからこそ,そこから土俵づくりが始まるのである。



参考文献;
森田汐生『「NO」を上手に伝える技術』(あさ出版)
アン・ディクソソン『第四の生き方』(つげ書房新社)
平木典子『アサーショントレーニング』(金子書房)




今日のアイデア;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/idea00.htm

posted by Toshi at 04:57| Comment(1) | アサーション | 更新情報をチェックする
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Posted by ゴルフ用品 at 2014年04月26日 13:06
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