2014年05月03日

ノブレス・オブリージュ


ノブレス・オブリージュ,

という言葉がある。

ノブレス・オブリージュ(noblesse oblige)は,直訳すると

高貴さは(義務を)強制する,

となる由。日本語では,

位高ければ徳高きを要す,

などと訳されるそうだ。

一般的に財産,権力,社会的地位の保持には責任が伴うことを指す。実際には,貴族などの特権と贅沢を正当化する隠れ蓑として使われていた側面もあるようだ。

ファニー・ケンブルが1837年に手紙に「……確かに『貴族が義務を負う(noblesse oblige)』のならば,王族は(それに比して)より多くの義務を負わねばならない。」

と書いたのが,使われた最初とされている。

倫理的な議論では,特権は,それを持たない人々への義務によって釣り合いが保たれるべきだという「モラル・エコノミー」を要約する際にしばしば用いられる。最近では主に富裕者,有名人,権力者が社会の模範となるように振る舞うべきだという社会的責任に関して用いられる

と,ウィキペディアにはある。

しかし,僕は,孔子の言っていたことも,それだと感じた。なぜ,「士」としての,そのありようが,問われるのか,それは,その地位にいるものの,当然の使命からくる。

高貴である(と認められる)のは,その身分や地位ではなく,その地位にふさわしい責めを担う覚悟がある,

からではないのか。それを,

心映え,

と言うように思う。昨今,そんなトップも,リーダーも,本当に少なくなった気がする。昔はいたのか,と言われると,甚だ,心もとないけれども。しかし,自分のモデルにしたいと,思う人は,確かにいた。思想的にも,生き方的にも,

弊(やぶれ)たる縕袍(うんぽう)を衣て,狐貉を衣る者と立ちて恥じざるもの,

と評された子路のような人物は。

士は以て弘毅ならざるべからず。任重くして道遠し。仁以て己が任となす。亦重からずや。死して後已む。亦遠からずや。

漫然と上に立ってはならない,ということではないか。上に立つとは,そういう資格とは言わないまでも,そういう覚悟がいる。しかし,昨今,その覚悟どころか,資格すらないものが,上に立っているのではないか。

その身正しければ令せずして行われ,その身正しからざれば,令すと雖も従わず,

と。というより,正しからざる振る舞いによって,いままで結界のうちに閉じ込めてきた悪しきものが,幽鬼の如く,

方は類をもって聚(あつ)まり…,

と,次々と湧き出て,巷を徘徊し始めた。

何を言っても,してもいいという範を,上が示しているからに他ならない。ナチスのハーゲンクロイツの旗を振りまわし,ヘイトスピーチをがなり立てる,人としての埒も矩も超えた言動が徘徊するのを許すのは,われわれ自身の恥そのものであり,みずから,人非人であると喧伝しているのも同じである。

あるいは,

名正しからざれば則ち言順わず,言順わざれば則ち事成らず,事成らざれば則ち礼楽興らず。礼楽興らざれば則ち刑罰中らず,刑罰中らざれば則ち民手足を措く所なし,

とも。おのれのすることに名目の有無など頓着せず,おのが信条を国是とすることに邁進するものは,士どころか,賊である。

少なくとも,士であるからには,みずからを戒め裁く,脇差が必要である。だから二本差しである。でなければ,ただの長どす一本のヤクザと変わらない。

いまや,士と称しつつ,長どす一本の,ヤクザまがいが増えた。その手合いを,

サムライもどき,

という。もどきは,所詮もどき,がんもどきは,



にはなれぬ。


参考文献;
貝塚茂樹訳注『論語』(中公文庫)



今日のアイデア;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/idea00.htm

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posted by Toshi at 04:52| Comment(2) | カテゴリ無し | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
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Posted by ゴルフクラブセット at 2014年05月04日 16:41
こんにちは!
Posted by レイバンサングラス rb3025 at 2014年05月05日 11:35
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