2015年03月24日
地元産
横浜青葉区発お土産作りプロジェクト,
https://cf.yokohama.localgood.jp/project
の第3回目の試食会,
https://www.facebook.com/events/1601370336743696/
に参加させていただいた。場所は,これも地元の食材にこだわっている,イタリアンレストランのナチュラーレ・ボーノ(横浜青葉区藤が丘)。
正直に言って,この横浜港北の地に住んで40年になるが,地元意識というものをあまり感じたことがない。それは,仕事が都心ということで,通勤圏の内に住んでいる意識で,指向が東京に向いている,というお定まりの傾向もあるが,それ以上に,転勤族の父のもと,最長でも3年周期で引っ越しを繰り返し,小学校を4回も転向したという,浮草の育ちが大きく影響している。
従って,心のどこかに,いずれ引っ越すという潜在意識があるせいに違いない。事実,大学時代は,3回引っ越した。しかし,社会に出てからは,二度しか転居していない。そういう意味では,意識と実態が乖離しているのかもしれない。
だから,改めて,横浜が意外な農業エリアで,小松菜などは,日本一の出荷量と聞くと,呆然,横浜のイメージが一気に崩れて,新たに像を結ばないまま,茫洋としていく感じである。
いま,横浜の食材を使って,横浜名物を創造しようとしている,というプロジェクトの意味が,その背景からは,少し伺える気がする。
いま進行中なのは,
「青葉区産の米粉をつかったシンプルなシフォンケーキと、オリジナル焼き菓子『ココフラン』の2種類。ココフランは、直径約7センチの小さな円形焼き型にバターや卵、果実などを入れて焼き上げたお菓子で、クッキー生地でふたをして提供します。両方とも、北部で採れる旬の野菜やくだものを入れてつくる計画です。」
と言う。出発は,
「自分のまちの贈り物がない」
という一言から始まったらしい。そして,
「何を、青葉の、横浜北部の特色とすればいいいのだろう」
ということから,
「米粉」
に着目することにした,という。。
「青葉は水稲作付面積が横浜で一番広い」
というデータもあり,「『米粉』を通して、土地の恵みと人のネットワーク、青葉区のユニークさを1つのお菓子で表現したいと事業化」を行うことに至ったのだ,と言う。今日うかがったところでは,(アレルギー源になりやすい)「グルテン」のなさも,米粉の強みでもある。
実際,それを味わせていただいたが,食べた食感も,味も,僕には十分に見えたが,味音痴の自分は,その食感より,食べたインパクトに関心が向いた。そういう言い方は,素人ポイかもしれないが,
尖り,
が欲しい。いまの上品さも,確かに,その一つかも知れない。しかし,せっかくの食材の味,香り,舌触り,感触が,もっと際立ってもいいのかもしれない。
なぜシフォンケーキなのか,
なぜ焼き菓子なのか,
と問うのは,野暮かもしれない。しかし,我が家の家族もシフォンケーキや焼き菓子を作る。ひょっとするとそういう家庭もあるのではないか。その素人菓子との違いは何か,ということをクリアにすることも大事なのではないか。
もうひとつ面白いと思ったのは,試食会をしながら伺った,
ナチュラーレ・ボーノ代表取締役の植木真さんと,
プロジェクトのさくら工房の櫻井友子社長
とのクロストークで出た,
同じトマトでも,出荷時期によって全く味も特徴も違う,
あるいは,
同じ時期のトマトでも,A農家のトマトとB農家のトマトとは,違う,
ということだ。当たり前のことと言えば,当たり前だが,生ものの,そのバラつきは,大量生産するメーカーにとっては,マイナスかもしれないが,地元産という以上,それ自体が,売りに変えられなければ,いけないのだろう。
かつてある衣料チェーンが野菜も扱うと宣言したが,あっという間に撤退した。生ものは,衣料品の大量生産のようにはいかない。
逆に言うと,
旬による変化,
出荷時期による変化,
農家ごとの変化,
があり,
いつも同じ質と量,
ではなく,
個々バラバラだからいい,
というか,
みんな違ってちょうどいい,
というふうに価値観を変えていくものでなくてはならないのだろうし,それを表現できるものでなくてはならないのだろう。
ひょっとすると,一袋ずつ味わいが違う,ということが売りであってもいいのだと,改めて,自分がマスセールに慣らされ,使い捨てにならされている感性と,感覚を思い知らされた。
今日のアイデア;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/idea00.htm
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