2015年08月15日
若造
若造は,
若蔵,
若僧,
とも当てる。
若者や未熟者の意。多くは卑しめて,あるいはあざけっていう語。
靑造,
という言い方もある。
あるいは,
青二才,
とも呼ぶ。「青」は,未熟の意。
人柄,技両の未熟なること,
と,『大言海』にはある。二才は,
「アオ(未熟)+ニサイ(幼魚)」
で,ボラなどの幼魚を二才,というのに喩えて,
歳若く経験の乏しい男を罵って言うという。
毛二才
とか
小二才
といったいい方もしたようだ。ただ,語源には,
「アオ(若く,経験浅く,未熟)+ニサイ(新背,新成人)」
とする説もある。若者組に入る新入りを,「新背(にいせ)」といい,それが訛ったとする。たしか,薩摩では,若者を「にせ」と呼んだのではないか。
似た言葉に,
若輩(弱輩)
というのがあるが,これは,中国語では,
「若(なんじ)+輩」
で,おまえたち,の意味。日本では,「若」を若いと転じたので,
歳の若いもの,
という意味になった。
似た意味には違いないが,「若輩」は,自分のことを謙遜して言うことが多い。それに対して,
若造,
青二才,
は,人からいやしめて言われることが多い。
http://dictionary.goo.ne.jp/leaf/thsrs/4483/m0u/
によると,
「『若輩』『若造』は、その若さのゆえに未熟者と見なされ軽蔑されるのだが、『青二才』は、経験が乏しいのに言うことだけは一人前といった生意気な若者に対して用いることが多い。」
とある。「小癪な」と言うのに似た使われ方のようだ。
それにしても,いま,こう言う言い方をする人は,少なくなった。年齢だけではなく,未熟さを謙遜して,
若輩者ですが,
という言い方すら,最近寡聞にして聞かない。当然,僕個人の経験でも,経験者や高齢者が,若者を,
青二才,
などと罵る場面に出会ったことがない。
それは,いつの間にか,高齢者の積んできた経験や技量が,一切合財(とはいわないものの)役に立たなくなったから,(と世の中か若い人たちが,というより年寄りたちが)思っているせいなのかもしれない。
本当にそうかどうかは知らない。しかし,国会での今の政権を担っているひとを,自民党の長老たちがたしなめているが,しかし,
青二才,
とは,言わない。言っていいと思う。ほぼ,やっていることも,言っていることも,
チンピラども,
なのである。たとえば,
http://togetter.com/li/832562
に明々白々になっているのは,そのチンピラもどきの一人,礒崎陽輔総理補佐官が安保法案についてツイッターでケンカをふっかけて,相手10代の女子に完全に論破されてブロックして逃亡した,と噂されている一部始終を見る限り,チンピラそのものである。
いま(戦争体験,戦後体験を含めた)経験者の声が,路傍に捨て去られた後に来るのは,
草茫々の亡国,
なのではないか。それは,ITだのテクニックだのといった技量だけでは測れない人の器量の差の結末なのではないか,と年寄は思うのである。
今日のアイデア;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/idea00.htm
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