2015年10月06日

小細工


小細工というのは,

こまごまと手先を使った細工。また、その細工物。

と言う,そのものずばりの意味もあるが,それをメタファとした(というと細工物師に失礼だが),

その場かぎりの策略。つまらない計略

という意味がある。ズバリ言うと,

内容の浅はかな策略,愚策

ということになる。

似たものに,小手先というのがある。小手先というのは,

手の先の方。手先,

という意味もあるが,それを使った,

ちょっとした機転。小才(こさい)

という意味がある。「小手先が利く」と言った言い回しをする。そこには,

手の先でするような,ちょっとした技能や才覚,

と言うニュアンスで,

軽いものとして皮肉をこめて用いられることも多い,

とされる。そこからさらに転じて,

その場しのぎで、将来を見通した深い考えのないこと,

といった意味にまで外延を延ばしている。

元来が,小細工や小手先の「小」は,

http://ppnetwork.seesaa.net/article/424135393.html

でも述べたが,接頭語で,

物の数・形が小さい意(小石,小家,小船,小島,小人数等々),
ものの程度の少ない意(小雨,小太り,小高い,小上がり,小商い,小足,小当たり等々),
年が若い,幼い意(小冠者,小童,小犬等々),
身分・地の低い意(小侍,小法師等々),
数量が足りないが,それに近い意(小一時間,小一年,小一里等々),
半分の意(小半斤,小なから等々)
体を動かす意の句に冠して,ちょっとした動作であることを示す意(小耳,小腰,小手等々)

といった,多寡や程度の少ない意の他に,

未熟なものに対する軽蔑の意,軽んじ侮る意(小倅,小わっば等々),
形容の語句に対して,その状態がちょっと気に触ったり,心に引っかかったりする意(小賢し,小面憎し,小気味いい,小奇麗等々),
言うに言われない何となく,の意。またその状態を憎む意(小奇麗,こざっぱり,小汚い,小うるさい,)。
語調を調える(夕焼け小焼け,おお寒小寒等々)

といった意味がある。もともと,「小」と付いたところで,「嘲り」や「からかい」の意味合いがつきまとっているらしいのである。

漢字の「小」は,象形文字で,

中心の「|」線の両脇に点々をつけ,棒を削って小さく細く削ぐさまを描いたもの,

と,される。だから,

小さい,

という意味と同時に,

小さいと思う,
価値の詰まらないものとして軽んずる,

という意味がもともと含まれている。だから,

小人,
とか
群小,
とか
卑小,

という言い方をする(当然自分を謙遜しても言う「小社」等々)。そこには,『孟子』にある,

太山に登りて,天下を小とす,

というような,「小天下」という,小さく見る,という意味の,いい意味の使い方もあるが,多くは,

小才,
小利口,
小器用
小芝居
小理窟
小賢し
小器量
小商売

と,「小」をつけて,侮る。しかし,不思議だが,「小天下」というような,例えば,

小天才
小秀才
小明晰
小智恵
小努力
小勤勉
小気概

等々という言い方は,なかなかしない。侮るには,自分が天下を見下す程度の気概がなくてはできないのだから。そう考えると,

何に「小」をつけるか,

で,その人の度量が見える。といっても,かつての何某都知事のように,

小役人,
木端役人,

と言いつつ,それ以下だった人物もあるので,口先だけではわからない。









ホームページ;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/index.htm


今日のアイデア;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/idea00.htm
posted by Toshi at 05:24| Comment(0) | 言葉 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください