2017年04月15日

二の次


「二の次」は,

二番目,
後回し,

という意味になる(『広辞苑』)。

二の次にする,

という言い方で,

ある物事を軽視して,後回しにする,

という意味になる。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1062974115

には,

「『二の次』は『2の次だから3番目』という意味ではなく、『次』には『つぎ』という意味のほかに『順序』という意味があります。ですから『二の次』で『二番目』という意味になります。」

とある。

http://www.asahi.com/special/kotoba/archive2015/danwa/2013052400006.html

には,

「二の次の『二の』は、『二の足、二の句、二の舞……』のように、古くから『2番目の』『次の』という意味で定型句のように使われていた経緯があります。いっぽうで『次』は、『後に続くこと・もの』というのが原義で『二の次』に当てはめると『2番目に続くこと』、『次に続くもの』という意味になると考えるのが基本です。
 また、主要なものの次という意味を強調しているというふうに考えられないこともないですね。実際、『の』を同格の『の』と見て、『の』を『であるところの』で置き換えられる用法ととらえ、『二番目であるところの次』と解釈することもできます。ですから、さらに強調して『二の次三の次』ということもあります」

とある。ここにあるのは,単に,

次,

という意味ではなく,

劣位,

という意味を含んでいるということだ。単に二番目,という状態表現よりは,優先順位が低い,という価値表現の含意がある。『日本語源広辞典』に,

「『次は次でも,二の次(第二集団の次)』というのです。」

とは,その意味であろうか。

二のつく成句は,例えば,

二の膳,

は,本膳の次という意味だし,

二の丸,

は,二番目の丸(城郭)という意味で,本丸に次ぐ意だし,

二宮,

は,格式が二番目の神社だし,

二番煎じ,
二の人,
二の舞,
二の糸,
二の手,
二の矢,
二の句,
二の対(たい),
二の首,
二の刀,

等々,二の付く言い回しは多々あるが,どこか,ただ順番で,二番目言っている感じだけではない,貶められた翳がつきまとう。

「二の次」は,『大言海』『古語辞典』に載らない。『江戸語大辞典』には,

「次の強調語。第二,あとまわし」

と意味が載る。つまり,「二の」ではなく「次」に意味の要があることになる。「つぎ」は,『古語辞典』には,

「ツゲ(告)と同根。長く続くものが絶えないように,その切れ目をつなぐ意。転じて,つづくものの順位が,前のものの直後にある意」

とある。「継ぐ」の連用形とされるが,

二番目,

という意味と,

継ぎ,

という意味を重ねて,どうやら,劣位順位を強調した言い方になっている,と見ることができる。『江戸語大辞典』の,

「次の強調」

という意味が性格のようだ。因みに,「二」の字は,

「二本の木を横線に並べたさまを示すもの」

だが,「に(ni)」の音自体も,漢音から来ている。「次」の字は,

「『二(並べる)+欠(人が体をかがめたさま)』で,ざっと身の周りを整理しておいて休むこと。軍隊の小休止の意,のち,物をざっと順序づけて並べる意に用い,次第に順序を表す言葉になった」

とある。

参考文献;
藤堂明保他編『漢字源』(学習研究社)
増井金典『日本語源広辞典』(ミネルヴァ書房)
大野晋・佐竹 昭広・ 前田金五郎編『古語辞典 補訂版』(岩波書店)

ホームページ;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/index.htm

今日のアイデア;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/idea00.htm

ラベル:二の次
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