2018年04月02日

とうがたつ


「とうがたつ」とは,

薹が立つ,

と当てる。

「野菜などのとうが伸びる。固くて食べられなくなる」

意で,そこから,喩えで,

「年頃が過ぎる。盛りが過ぎる」

の意で使う。

DSC00581.JPG

(花開きかけた蕗)


「薹」(呉音ダイ,漢音タイ)の字は,

「艸+音符臺(タイ 高い台座)」

k-380.gif



で,「あぶらな」や「かさすげ」の意の他,

「ふき・ちさなどの野菜類の,花のつく茎が伸び出たもの,花のつく台」

の意である。ちなみに,「台(臺)」は,

「『土+高の略体+至る』で,土を髙く積んで人の来るのを見る見晴らし台を表す。のち,台で代用する。」

とある。「蕗の薹」でいう,「薹」(トウ)は,「花のつく茎がのびでたもの,花のつく台」の意味である。

「とう立ち(とうだち)」について,

https://engei-dict.882u.net/archives/2220

は,

「薹(とう)は花を咲かせる茎のことで、とうが伸びることを『とう立ち』という。とうが伸びて花が咲くと、種子に栄養が行ってしまい葉が硬くなったり、根菜類にすが入って繊維質になったりする。」

とある。『語源由来辞典』

http://gogen-allguide.com/to/tougatatsu.html

は,

「『薹』は「ふきのとう」というように,フキやアブラナなど花をつける茎『花茎』のこと。薹が伸びると硬くなり,食べごろを過ぎることから,野菜などの花茎が伸びて食用に適する時期が過ぎたことを『薹が立つ』と謂うになり,人間の年にもあてはめ用いられるようになった。」

と,そのままの説明だが,『日本語源広辞典』は,二説載せる。

説1 「薹が立つ」で,花軸が伸びる意,
説2 「トウ(塔)が立つ」で,形が塔の九輪に似ている意,

後者の方は,九輪という仏教寺院建立以後のものを引き合いに出しているのは,いかがかと思う。「薹がたつ」という言い方が,我が国だけの言い回しのようであるので,「蕗」などから来たものと見ていいるのではない。

因みに,「蕗」は,

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%AD

に,

「日本原産で、北海道、本州、四国、九州及び沖縄県に分布し、北は樺太から朝鮮半島や中国大陸でも見られる。山では沢や斜面、河川の中洲や川岸、林の際などで多く見られる。郊外でも河川の土手や用水路の周辺に見られ、水が豊富で風があまり強くない土地を好み繁殖する。」

そして,

「葉の伸出より先に花茎が伸び出す。これを蕗の薹(フキノトウ)と呼んでいる。」

と。

参考文献;
増井金典『日本語源広辞典』(ミネルヴァ書房)


ホームページ;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/index.htm
コトバの辞典;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/kotoba.htm#%E7%9B%AE%E6%AC%A1
スキル事典;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/skill.htm#%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E4%BA%8B%E5%85%B8
書評
http://ppnetwork.c.ooco.jp/critic3.htm#%E6%9B%B8%E8%A9%95

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