2019年10月13日

豆腐小僧


「豆腐小僧」というのがよくわからない。たとえば、

「『豆腐小僧』は、大きな傘をかぶった大頭の5才位の子どもの妖怪で、紅葉印のある豆腐を載せたお盆を持ち歩くと言われています。豆腐小僧が出てくる一番古い文献は、安永8(1779)年の黄表紙(大衆的な絵入り小説本)『妖怪仕内評判記(ばけものしうちひょうばんき)』【207-1754】で、その後、天明期や寛政期の黄表紙によく登場します。特徴がわかりやすいのは北尾政美の『夭怪着到牒(ばけものちゃくとうちょう)』【208-500】ですが、ここでは「大あたまこぞう(大頭小僧)」と書かれており、他でも一つ目小僧などと混同されていることもあるようです」

https://www.ndl.go.jp/kaleido/entry/21/2.htmlあり、「大頭小僧」と同一視されている。あるいは、

「豆腐小僧(とうふこぞう)は日本の妖怪の一つで、盆に乗せた豆腐を手に持つ子供の姿の妖怪。江戸時代の草双紙や黄表紙、怪談本に多く登場する妖怪であり、幕末から明治時代にかけては凧の絵柄、すごろく、かるたなどの玩具のキャラクターとしても親しまれていた。一般には頭に竹の笠をかぶり、丸盆を持ち、その上に紅葉豆腐(紅葉の型を押した豆腐[6])を乗せた姿で描かれている。身にまとう着物の柄は、疱瘡(天然痘)除けとして春駒、だるま、ミミズク、振り太鼓、赤魚などの縁起物や、童子の身分を著す童子格子に似た格子模様も見られる」

とあるhttps://www.wikiwand.com/ja/%E8%B1%86%E8%85%90%E5%B0%8F%E5%83%A7

Masasumi_Tofu-kozo.jpg

(竜斎閑人正澄画『狂歌百物語』より「豆腐小僧」 https://www.wikiwand.com/ja/%E8%B1%86%E8%85%90%E5%B0%8F%E5%83%A7


「豆腐小僧」は、

「特別な能力などは何も持たず、町のあちこちに豆腐や酒を届けに行く小間使いとして登場することが多く『豆腐小僧ハ化ものゝ小間使ひ』と川柳にも詠まれている。人間に対しては、雨の夜などに人間のあとをつけて歩くこともあるが、特に悪さをすることもなく、たいして人間に相手にされることもない、お人好しで気弱、滑稽なキャラクターとして描かれている。悪さをするどころか、軟弱な妖怪としてほかの妖怪たちにいじめられる例もある」

とあるhttps://www.wikiwand.com/ja/%E8%B1%86%E8%85%90%E5%B0%8F%E5%83%A7し、

「人間を怖がって逃げだす際に大事な豆腐を落としてしまったり(京伝『怪物ばけものつれつれ草ぐさ』)、他の妖怪にいじめられている場面(桜川慈悲成作 ; 歌川豊国画『大昔化物双紙おおむかしばけものそうし』)などもあります」

ともあるhttps://www.ndl.go.jp/kaleido/entry/21/2.html

他方に、上記のように、「豆腐小僧」と同一視されている「大頭小僧」(おおあたまこぞう)というのがいる。

「黄表紙『夭怪着到牒』(1788年)などに描かれている。頭部の大きな子供の姿をした妖怪。『夭怪着到牒』では『豆腐屋を驚かして豆腐を持って来た』といった内容を作中のせりふとして語っており、特徴的な大きな頭を見せ人間を驚かす妖怪であると考えられる。桜川慈悲成『化物夜更顔見世』(1791年)では、ちょろけん、ちょろけん小僧という名で頭部の大きな子供の妖怪が登場しており、同様の妖怪が江戸時代に描かれていたことをうかがうことが可能である」

とありhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%A0%AD%E5%B0%8F%E5%83%A7、一応「豆腐小僧」とは区別されている。水木しげるは、「大頭小僧」は、大きな頭と獣のような裸足が特徴であり、「豆腐小僧」とは別の妖怪であると明記し(『決定版 日本妖怪大全 妖怪・あの世・神様』)、

「紅葉豆腐を持っているのは『大頭小僧』であるという解説および豆腐小僧とは別物であるという分類を敷衍解釈し、紅葉豆腐を持つ妖怪を大頭小僧、それ以外の豆腐(絹豆腐など)を持つのが豆腐小僧であると解説されることもある」

とか(仝上)。『続妖怪事典』には、

「雨がしとしと降っているとき、竹やぶに、大きな笠をかぶった子どもが現れて、手に持ったおぼんに豆腐がのっていたら、それは“豆腐小僧”である。いかにもおいしそうだが、それにつられてうっかり食べてしまうと、身体中にかびがはえてしまう」

とある。

MasayoshiTofu-Kozo.jpg

(北尾政美『夭怪着到牒』 大頭小僧 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%A0%AD%E5%B0%8F%E5%83%A7より)


確かに図を見る限り、「豆腐小僧」と「大頭小僧」は別のように見える。豆腐小僧は、

見越し入道を父、ろくろ首を母とする、

説があるが、大頭小僧は、『夭怪着到牒』で、

見越入道の孫、

という設定で、

雨のしとしと降る夜に、豆腐屋を驚かせて豆腐を一丁せしめてくる

とあるhttp://kihiminhamame.hatenablog.com/entry/2017/09/26/190000のだから、少なくとも、黄表紙『夭怪着到牒』では、両者を、区別をしていたとみていい。しかし、

「豆腐を持ち運んでいる様子が描かれていることから『豆腐小僧』として『夭怪着到牒』の『大頭小僧』の図版が使用されることが増え、それ以前の豆腐小僧イメージとの置き換えまたはイメージの混同が見られた」

もののようであるhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%A0%AD%E5%B0%8F%E5%83%A7

「豆腐小僧」の憎めないキャラクターは、あるいは、

「豆腐屋や豆腐売りが一般化する江戸時代中期以降に『豆腐小僧』が作られたとみられるものの、その経緯は明らかになっておらず、豆腐屋の販売促進のために作られたキャラクターという説もあります」

というのがオチらしいhttps://www.ndl.go.jp/kaleido/entry/21/2.html

参考文献;
水木しげる『続妖怪事典』(東京堂出版)

ホームページ;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/index.htm
コトバの辞典;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/kotoba.htm#%E7%9B%AE%E6%AC%A1
スキル事典;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/skill.htm#%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%AB%E4%BA%8B%E5%85%B8
書評
http://ppnetwork.c.ooco.jp/critic3.htm#%E6%9B%B8%E8%A9%95

posted by Toshi at 04:43| Comment(0) | 言葉 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください