牢人
渡邊大門『牢人たちの戦国時代』を読む。
いわゆる牢人が歴史上現れるのは,源平争乱期からである。牢人には,
①郷土をはなれて,諸国を流浪する人
②主家を去り,封禄を失った人。
があり,前者は,律令国家で本貫地での税負担に窮乏化し,本貫地から逃げて浮浪人になっものを指す。国家の根柢を揺るがす問題であった。後者は,近世仕官していない武士を差した。江戸時代,浪人が定着する。
…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか
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