自分の仕事に旗を立てる~誇りに名づけする

   かつてある大きな装置産業で仕事をさせていただいたとき,担当者は,「うちの社員はやる気がない,昨日本社の健康管理室の人が話しをしにきてくれたが,あまりの態度の悪さに怒って帰ってしまった」というのである。何で外部の人間にそんなこと言うのかも変だが,「やる気がない」と決め付けられたものは,もっとやるせないに違いない。 確かに,言われる通り,態度はよろしくない,しかし,一応聞いてはいる。そこで…

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行動化の脳機能~『脳には奇妙なクセがある』からⅤ

引き続き,池谷祐二『脳には奇妙なクセがある』について 人は学んだとことの1/2から1/3を,8時間後には忘れている,という。成りたい自分をイメージすれば,夢はかなう,という人がいる。そして現実にそうなったという人も一杯いる。だが,たぶん,ただ夢見ただけでも,強く思っただけでも,ないはずで,そのことを実現できた人は意識していない,そんな気がしたいた。 脳は出力することで記憶する。そ…

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捏造

谷岡一郎『科学研究とデータのからくり』を読む。 「現在,日本学術会議では,研究者の『不正行為』という語のかわりに,『ミスコンダクト』という表現をもちいる」として,そのミスコンダクトについて, 「たちの悪さを」あらわす五段階レベル, としてまとめている。 レベル1は,単なるミス。書き写し間違い,思い込み,知らずに引用,記述洩れ。 レベル2は,未熟・不作法。研究…

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志気

「士気」 と書くと, 兵士の戦いに対する意気込み。また転じて,集団で事を行うときの意気ごみ, という意味になる。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A3%AB%E6%B0%97 の説明では, 「(しき、英: morale)は、一般に部隊の任務を遂行する上で有用な兵員の心理的な積極性や耐久性を指す。 その他、軍事関係以外に…

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知的遊戯

与謝蕪村(玉城司訳注)『蕪村句集』を読む。 蕪村の発句 約2850句のうち千句を選んだもの。 芭蕉の、 田一枚植ゑて立ち去る柳かな(奥の細道)、 にゆかりのの遊行柳は、西行の、 道のべに清水流るゝ柳陰しばしとてこそ立ち止まりつれ(新古今集)、 からきているが、その場所を50年後訪ねて、 柳散(ちり)清水涸れ石処々(ところどころ) と、蕪…

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