欠点をリソースとみなす

器用でもない,気もきかない,やることなすことうまくいかない,仮にそうだとしよう。 それをどう受け止めるのだろう。まずは,そのことを率直に語った真率さを,まずはポジティブにとらえるだろう。相手が問題といったことは,単なる言いかえではなく,真のリフレーミングにするには,それを心底プラスと受け止めなければ,単なるおためごかしに過ぎない。その率直さに,自分を何とかしたいと真実思っている姿勢と,…

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会話のずれ

発話の意味は,受け手の反応によって明らかになる,という。 それは,自分が喋ったことがどう受け取られたかという意味でもあるが,そうシャツチョコばらなくても,その受け取られ方で,話し始められた会話の意味が変わっていく,と考えてもいい。それが,実は会話の楽しみなのかもしれない。受け手は,話し手の会話の中から,自分が刺激を受けた部分に焦点を当てるから,当然少しずつ話の焦点がずれるが,極端な場合…

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共感とブレインストーミングの意外な関係~ブレストマインドでの共感

この間,ある人と話をしていて,ふと,今更のように気づいたことがあるので,ブレインストーミングの続きで,もう少し考えてみたい。 ブレインストーミングストーミングは, http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/prod083.htm にあるように,4原則があるが,その中の第一条に,「メンバーの発言への批判禁止」というのがある。 「批判」は,既存の…

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文脈依存のコミュニケーションが失ったもの~「しあわせ」と「さようなら」をつないでいるもの

安田守宏さんからいただいた『しあわせる力』(玄侑宗久著 角川SSC選書)を読みながら,本書とは直接関係ないほうへ,どんどん妄想が膨らんでいってしまった。蟹は甲羅に似せて穴を掘る,と言います。所詮自分にわかる程度のことしか理解できない,ということのようです。安田さんごめんなさい,宿題としての書評にはならず,その妄想を何とかソフトランディングさせるので手いっぱいになってしまいました。 …

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NVC

マーシャル・B・ローゼンバーグ『NVC』を読む。 かつて我が国に,襲撃してきた軍人に, 話せばわかる! と叫び, 問答無用! と射殺された首相がいた。不謹慎ながら,ふいにそれを,思い出した。 基本,コミュニケーションで解決できるのは,コミュニケーションレベルに過ぎない,再三書いているのは,このイメージがあるからだ。政治的課題,社会的課題,地球規模の課題は,…

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コミュニケーション

コミュニケーションは多義的だ。たとえば, ・伝達の手段としてのコミュニケーション 通信/交通/媒介(記号) ・伝達の中身としてのコミュニケーション 情報/メッセージ(意味) ・伝達の過程としてのコミュニケーション 交換/互換 ・伝達の効果としてのコミュニケーション 共(分)有/連結 といった意味がある。しかし,ここでは,あくまで,いわゆる人と人の対話,会話といった意味に使っ…

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沈黙

かつて, http://blogs.dion.ne.jp/ppnet/archives/2013-0325.html で, 黙っていても 考えているのだ 俺が物言わぬからといって 壁と間違えるな(壺井繁治) という詩を紹介したことがある。ここで言っているのは,沈黙は,何も考えていないということではないという,沈黙の非言語表現のことだったが,たしか…

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受け取る

このところ, 受け取ってください, と強いられる(という感覚が僕にある)。たとえば,ひとに, すごいですね, と言われたとき,普通の感覚では,照れたり,いえいえ,と謙遜する。 しかし,コーチングやそれに関連するワークショップでは,相手の言葉(フィードバック)をきちんと受け取れないのは,いまの自分自身をきちんと認められないことだ,それは翻って(そう受け止め…

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衝突

人と衝突するということは,そうはない。いさかいというのなら,結構ある。しかし,衝突と呼べるものは,数えるほどしかない。 しかし衝突するというのは,どういうことか。 普通は,利害の対立か,考え方の対立か,価値観の対立か,いずれにしても,両者は,なにがしかについて,共通の対立項を持っていて,そこでぶつかる,ように感じる。 しかし,僕の場合は,少し違う。 一番古くは,初…

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嘲る

嘲るというか, せせら笑う というか。国会答弁で,為政者が,質問者を嘲笑い, もう何べんも,何べんも,何べんもお答えしました, とおちょくるような言い方をする。これが,そのままネトウヨで見られる。 放射脳 といって嘲る。多分,両者の心性は,地続きなのだろう。ぼくも,ブログで恫喝というか脅迫された。その経緯は, http://ppnetwork.see…

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マイペース

人は人のペースで話す。それは,その人の思考の流れ,あるいは,考えるスピードとも関係する。また,当たり前のことを言うようだが,クライアントが,自分のペースで話すようにする,ということをどう守るか,というか,どう尊重するか,というのは,何も,コーチングやカウンセリングといった,援助関係に関わるだけのことではないのではないか。 言ってみると,基本的に, 聴く, というのは,相手の…

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ペース

自分のペースではなく,相手のペースに合わせる, というのが苦手である。自分のペースというのは,言い換えると,思考スタイル,言葉出しのスピードということになる。 自分のスピードは速い。自慢ではなく,思考(の回転という意味ではなく,思い込みという意味だが)スピードも速い。だから,待ちきれず,勝手に忖度する。しかし,それは,自分の思考であり,自分の流れに過ぎない。これは,日常のコミュニ…

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決めつけ

「決めつけ」は, 極めつけ, とも当てる。 咎める とか 呵(しか)る とか 叱責 という意味がある。辞書によっては, 厳しく叱りつける 一方的に断定する と,ただ咎めるだけではなく,叱る側に,価値基準というか,判断要素というものがあって,それに基づいて,一方的に断罪する,というニュアンスである。 場合によっては, 勝手な判断,独断,…

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東大話法

東京2020大会組織委員会事務総長武藤敏郎氏は,エンブレム中止の記者発表で, ここまで引きずってしまった責任問題, に対して,まとめると, 「リエージュとは似てないという確信があったので今の今まで取り下げませんでしたが、一般国民からの理解を得られなかったため(騒いだために)取り下げることに決めました。(意訳) これを選んだのは審査委員会で組織委員会はそれを活用する…

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つぎほ

つぎほは, 接穂 あるいは, 継(ぎ)穂 と当てる。元来は, 接ぎ木のとき、台木に接ぐ枝など。義枝。 のことで,春の季語らしい。探してみると, 垣越にものうちかたる接木哉 蕪村 とか 雑巾をはやかけらるるつぎ木哉 一茶 とか 椿から李も咲かぬ接木かな 子規 等々,結構句がある。その接穂は, 「接ぎ木を行なう際、接がれる方の木を台木、接ぐ方…

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