表現ということについて~自分の表現史
面倒な理論はともかく,表現というのは,かつて吉本隆明が『言語にとって美とは何か』で,自己表出と指示表出と概念化した考え方に強く影響されている。しかし実際に小説を論じようとしたとき,その理論は使わなかった。というより,自分にとって,表出の構造よりは,強く文体に関心があったせいかもしれない。
恥ずかしながら,かつて文学青年であったなれの果てで,古井由吉の「木曜日に」の文体に衝撃を受け,芥川…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか
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