目的

目的は,辞書によれば, 実現しようとしてめざす事柄。行動のねらい。めあて。 倫理学で、理性ないし意志が、行為に先だって行為を規定し、方向づけるもの。 といった意味が出る。しかし,これでは意味がよく見えない。目標とどう違うか,というと, 目的」は、「目標」に比べ抽象的で長期にわたる目あてであり、内容に重点を置いて使う。 「目標」は、目ざす地点・数値・数量などに重点があり、…

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百尺竿頭

百尺竿頭は, ひゃくしゃくかんとう と訓む。「百尺竿頭に一歩を進む」といった使い方をする。あるいは,修行の世界では, 百尺竿頭に一歩を進め,絶後に再び蘇る, といった使い方をするそうだ。 「伝灯録」(景徳伝灯録)に由来するらしい。『正法眼蔵随聞記』にも, 「古人の云く、『百尺の竿頭に更に一歩を進むべし』」 と,記述されているそうである。正確には, …

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悪びれる

悪びれるは, 悪怯れる とも書く。辞書(『広辞苑』)によると, 多く下に打消しの語を伴って とあり, 気おくれがして卑屈な様子をする, 未練がましく,ふるまう, わろびる, とある。因みに,『大言海』は, 物言いかねて,何となく屈す,また醜き状となる, 臆して醜くなる, 醜態, とあり,『保元物語』「為朝最期事」より, 「かやうに…

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その場

そ(其)の場とは,辞書(『広辞苑』)には, ある物事があったところ,その場面, その席上,即座, という意味が載っていて, その場限り(その場だけで後に関係のないこと), その場ぎり(仝上), その場凌ぎ(その場を取り繕って切り抜けること), その場逃れ(その場限りの取り繕い,一時遁れ), 等々,総じて,糊塗,言い抜け,間に合わせ,誤魔化し,と言った,あまりい…

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野暮天

野暮天については, http://ppnetwork.seesaa.net/article/406147111.html でも書いたが,先だって,春風亭栄枝師匠の『蜀山人』を聴いていて, 野暮天は,谷保(かつては「やぼ」と訓んだらしい)の天神のことだ,とあった。眉唾だと思っていたが,まんざらそうとも言い切れない。大田蜀山人(南畝)が, 神ならば 出雲の国に行くべきに …

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ごしょうぎ

「ごしょうぎ」は, 後生気 と当てる。 「後生の安楽を願う心。来世の安楽の種になるような功徳をしたいと思う気持ち。後生心。また、その心持ちであるさま。」 という意味で, 後生気を起こす, とか 後生気が薄い, 等々とつかう。似た言葉で, 後生願い, とか, 後生頼み, というのがある。 後生願いは, ひたすら来世の極楽往生を…

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しあわせ

しあわせについては, http://ppnetwork.seesaa.net/article/388163068.html で触れたことがあるので,重複するかもしれない。最近,ある本を読んでいてこんな文書に出くわした。 「幸福の認識は,まったく経験的事実にもとづくものであり,また幸福に関する判断は各人の臆見に左右され,そのうえこの臆見なるものが,また極めて変り易いものだから…

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陰徳

陰徳とは, 人に知られないようにひそかにする善行。隠れた,よい行い, を言う。 陰徳あれば必ず陽報あり, という使い方をする。 『故事ことわざ辞典』 http://kotowaza-allguide.com/i/intokuarebayouhou.html には, 「人知れずよい行いをする者には、必ずよい報いがあるということ」 とある。『…

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