「おじさんと呼ばれる年齢になって」について
何年か前,岡山を旅行中に,市内の郷土文学館で,見つけた,
おじさんと
人に呼ばれる齢になっても
じっきに
かっとなる癖はやまぬ
思慮分別もたらぬ
金も力もないが
名誉も地位もほしくない(吉塚勤治「自己紹介」)
という詩が気にいっている。「自己紹介」という題なのも,いい。もう,おじさんどころか,爺だが。
歳をとると,視野が狭くなる。行動範囲も限られてくる。必然的に…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか
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