さようなら

語源的には, 左様ならば(そうであるならば) だとされる。つまり, そうであるならば,お別れしましょう の古形である,と。あんまり,学者の説というものにいまいち信がおけない。へそ曲がりのせいばかりではない。何度も書いているが, さようならなくてはならぬ故,お別れします, という一種無常観のニュアンスがある気がしてならない。だから, そういうわけだから…

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仕事

士 という字を調べていて, 侍ろう から来ており,その連用形, サブラヒ→サムライ と音韻変化した,という。高位の人,目上の人の,側近くに仕える人を言う。後,北面の武士ではないが, 武士 を指すようになった,という。つまりは,ただ役割を指しているにすぎない。 士 は,成人男子を指すが,周代だと, 諸侯―大夫―士 の三層に分かれ…

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諦める

諦めるは,以前, http://ppnetwork.seesaa.net/article/388163539.html で書いたことがあるし,諦めるに似た,「心が折れる」については, http://ppnetwork.seesaa.net/article/398404438.html で触れたことがある。 語源的には,前にも触れたが, 明らめる(明らかにす…

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「笑」の古語は,「咲」だという。 『古事記』の天の岩屋戸神話で, 八百万神共に咲ひき, と,八百万神がアメノウズメの命の踊りに,共に笑ったという表現で使われているのは, 笑う ではなく, 咲う である,という。「咲」は,「笑」の古語という。 まずは,「笑う」の語源は, ワラ(割・破る)+ふ(継続) である。 顔の表情が割れ,そ…

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正直,無知をさらけだすようだが, 志 は,士+心と勝手に分解していた。恥ずかしながら,勘違いも甚だしい。『漢字源』には, この士印は,進みゆく足の形が変形したもので,「之」(ゆく)と同じ。士・女の士(おとこ)ではない。志は,心が目標をめざして進み行くこと, とある。 心の之(ゆ)くところ, ともある。『大言海』は, こころざし と こころざす …

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まじめ

まじめ は, 真面目 をあてるが,当て字で,語源的には, マジ(擬態・まじまじ)+目 で,真剣な顔つき,誠実な態度,誠意があるなどの意味になる。 まじまじ は, たびたびまばたする,眠れないさま 恥じず平気なさま,しゃあしゃあ とある。前者から, 緊張して,眼をしばたたかせるだけの真剣な顔つき が連想され,そこから, …

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呪う

あまりひとを怨んだり,呪ったりということをした記憶もないし,したいとも思わない。しかし,人からは,恨まれたり,呪われているような気がする。 呪う は,語源的には, 「祈る(ノル)」+「ふ」 で,基本は,「祈る」の延長戦上にあるものらしい。 祈り続ける, には違いないが, 相手に災いがあるように祈りつづける, ということらしい。確かに, の…

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待つ

ふと,待つというのは,待っている側の時間軸しか見ていないのではないか,ということに気づく。 よく,相手の沈黙を待つ,という。しかし,それは,待っている側の勝手な都合であって,相手は,自分の時間軸で黙っている。 そう思って振り返ると, 待つ, を少し違う視点から気づくことがあった。 まず,「まつ」の語源は, マ(間)+ツ(統) で,時間をひきしめてあわ…

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にほふとかをる

にほふ と かをる とはどう違うのだろう。 昔,何かを書き込むノートに,匂いという字を使ったら,それは臭気の意味で,ものを知らぬと,揶揄されたことがあって,何十年も前のことだが,心にしこっている。しかし, 辞書で,香り(薫り)をひくと, よいにおい とでる。で,匂い を引くと, 香り,香気 とでる。ただし, 匂い と 臭い …

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けり

けりがつく けりをつける の「けり」は, 助動詞けり であり,けりがつくは, 助動詞けり+が+つく の意味だ。助動詞「けり」は, 過去の助動詞キ+アリ という説, 動詞キ(来)+アリ とする説などがあるらしいが,いずれにしても, ある事実を基に過去を回想する意を表し,後世には,助動詞タの意味を詠嘆的に用いることが多いという。 …

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気骨

昨今気骨のある人間が少なくなった, などときいたふうな口をきく輩が大嫌いである。では,いつの時代ならいたのか。いやしないのである。そんな人間が一杯いたら,日本は今日の体たらくになりはしないし,無益で無謀な戦争にも突入しはしないし,欧米列強の尻馬にのった侵略戦争などを,しはないのである。幕末にだって,そうはいなかった。いたら,戊辰戦争もあんなていたらくになりはしない。 気骨とは, …

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落とし前

落とし前をつける というのは,どう考えても,一般人が使う言葉ではない。ヤクザ用語かと思ったが, 元来は香具師の間で使われていた隠語で,露店などで客と折り合いをつけるため,適当なところまで値段を落とすことを意味した という。そこから転じて, もめごとなどの仲に立って話をつける意味になり, さらに転じて, 失敗や無礼などの後始末をする という意味となった…

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戀の字の,「心」の上の部分は, 絲+言(ことばでけじめをつける) からなり, もつれた糸にけじめをつけようとしても容易に分けられないこと といい,亂・乱(もつれる)と同系統の言葉という。 亂の左側は, 糸を上と下から手でひっぱるさま, らしい。それに右側は, 乙 印で抑える意。合わせて,もつれた糸を両手であしらうさま,だという。 戀…

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背を焼く という言葉がある。 (苦しいほど多額の借金)背を焼くような借金 という意味で,梶井基次郎が使ったらしいが,僕には, 背を焼かれるような焦燥感, 焦り, に見える。語感の問題だから,どうでもいいが。 せ は, セ(高く目立つもの) が語源らしい。 物の後ろ側, 裏面 セイ と言う。 背 の字は…

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いわく

いわくは,いわゆる, 曰く からきている。 わけ とか 仔細 とか 事情 という意味である。 いわくつき とか いわく因縁 とか いわく言い難し という用例になる。 浩然の気を問われて,孟子が いわく言い難し と答えたという。言葉では何とも説明しがたい,という意味だが, 曰く つまり,「言う」から来ているのを思…

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そこそこ

そこそこ がいい,と思ってきた。そこそこは, ①「落ち着かず急ぐさま」や「急いで簡略にすませるさま」を表す。「食事もそこそこに仕事に戻った」 ②「少ないが満足出来る程度」という意味。 類義語に『ほどほど』『いい加減』。「遊びもそこそこにしなさい」 ③そこそことは量的に辛うじてこれくらいの意で,類義語に『ある程度』『ギリギリ』。「そこそこの自信はある」 ④そこそこ(其所其所)…

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てにをは

「てにをは」は, 弖爾乎波 あるいは 天爾遠波 と当てる。博士家の用いた「ヲコト点」の四隅の点を,左下から順に時計回りに,左上,右上,右下の順に読んだことに由来する(「テニヲハ」となる)。 たとえば, http://www.robundo.com/robundo/column/wp-content/uploads/2011/03/%E3%82%92%E3%…

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野暮天

粋ではないので,僕は 野暮 を矜持としている。いきがるやつよりよほどいい。 剛毅朴訥仁に近し である。野暮は,語源的にいくつか説がある。 「野夫」の転。藪者の略。世情に通じない者を言う。 「谷保天神」の略。付会のようだ。 雅楽の笙の17の管のうち「也亡」の二管は吹いても音が出ない。その「也亡」が語源。融通のきかない人間を指す。 やぼてんを「野暮…

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そもそも

そもそも は, 抑々 と書くが,語源的には, ソモ+ソモ だという。 ソモ というのは, 「それも」 という意味らしい。で,文頭のそもそもは,, 一体, とか さて, の意味になる,という。その例示として, 「そもそも,それが間違いのもと」 と示されている。しかし,不遜ながら,それは,ちょっと違うのではないか。…

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四の五の

「てやんでえ」 って何,という話で, 「何言ってやんでえ」 の略だろう。 「四の五の言ううのに,対して言うのでは」 と言ったら,では, 「四の五の」 というのは,どういう意味か,ということになった。それでもって,調べてみるといういきさつで,このブログを書くということに相成った。「四の五の言う」の意味は, なんのかんのとめんどうなことを言う, とか あれやこれや…

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