吉本隆明の後姿
加藤典洋・高橋源一郎『吉本隆明がぼくたちに遺したもの』(岩波書店)を読む。
考えてみれば,十代から,ずっと,吉本隆明の著作に,つかず離れず,付き合ってきた。珍しくほとんどの出版物を読んだ作家の一人だが,とても僕のような非才には理解はでき兼ねるが,「世の中の正しい」ということに,いつも違う視点から異を唱えていた印象がある。
記憶で書くので間違っているかもしれないが,「吉本がいるなら…
生きるとは 位置を見つけることだ あるいは 位置を踏み出すことだ そして 位置をつくりだすことだ
位置は一生分だ 長い呻吟の果てに たどりついた位置だ その位置を さらにずらすことは 生涯を賭すことだ それでもなおその賭けに 釣り合う 未来はあるか
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