伊勢参り

鎌田道隆『お伊勢参り』を読む。 楽しさと学びとを深く広く定着させた江戸時代の旅,その代表がお伊勢参りではなかったか… という著者の言い分も分からないではないか,少し楽天的すぎる。 抜け参り という言葉がある。奉公人が主人に断りなく,家出する。主婦も家出する。そして, 伊勢神宮とさえ言えば家出も許される, しかも,雇い主側も, 伊勢までの往復の日数…

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累は, かさね, と訓む。「累」を検索すると, 松浦だるま『累 -かさね-』 という漫画が出るが,ここで言う, 累 は,怪談で有名な, 「累ヶ淵」 を指す。 累 『絵本百物語』竹原春泉画 辞書(『広辞苑』)には,こう載る。 「会談の女主人公。下総国羽生村の百姓与右衛門の妻。嫉妬深い醜婦で,夫に鬼怒川で殺害され,その怨念が一…

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茶番

茶番について,三田村鳶魚は, 「宝暦以来,芝居の方から出たことで,役者の身振りや芝居の真似をする」 ということを意味する,という。辞書(『広辞苑』)によると, 客のために茶を点てて出す役, 茶番狂言または口上茶番の略。 馬鹿らしい,底の見えすいた振る舞い,茶番劇, と意味が載る。因みに,茶番狂言は, 立茶番, に同じとあり,立茶番は, かつらや衣…

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江戸前

江戸前とは,辞書(『広辞苑』)によると, 「芝・品川など『江戸前面の海』の意で,ここで捕れる魚を江戸前産として賞味したのにはじまる。鰻は浅草川・深川産のものをさす」 と注記して, 江戸湾付近で捕れる魚類の称, 江戸風, に二つの意味を載せる。しかし,さまざまの解釈があるようで,ざっとひろっても, 『ブリタニカ国際大百科事典 』は, 「江戸すなわち東京風の…

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調子

よく,役者の三拍子,といって, 一調子, 二ふり, 三男, というらしい(「一声二顔三姿」あるいは、「一声二振三男」とも)。調子とは, 口跡, である。口跡については, http://ppnetwork.seesaa.net/article/404019588.html で触れた。多少重なるかもしれないが,辞書(『広辞苑』)には, 言葉遣い,もの…

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勇み

勇肌や勇み足の, 勇み, である。辞書(『広辞苑』)には, 勇気,気力, 勇ましい手柄, 任侠の気概に富み,言動の異性のいいこと,おとこだて, とある。『古語辞典』には, (戦いや争いに臨んで)気持ちが奮い立つ, とある。「勇む」の語源は, 「イキ(息・気)+スサム(進む)」の音韻変化, とある。 心が奮い立ち,勢いづく, とい…

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そば

落語に有名な,「ときそば」がある。 http://senjiyose.cocolog-nifty.com/fullface/2004/11/post_13.html 夜鷹そばとも呼ばれた屋台の二八そば屋で, 「九つ時(午前零時),蕎麦を食べ終わった男が,16文の料金を支払う。ここで,「おい、親父。生憎と、細けえ銭っきゃ持ってねえんだ。落としちゃいけねえ、手え出してくれ」と言…

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店は, 見世, とも当てる。辞書(『広辞苑』)には, 「みせだな」の略, と注記して, 商品を並べておいて売るところ, 店さき,商品などを積んで陳列してある場所, 妓楼で,道路に面して格子構えなどして遊女がいて遊客を誘う座敷,張見世, という意味が並ぶ。『大言海』は,「見世」を「見世棚」の略として,「見世棚(見世店・店棚)」を項を別に立て,こう書く。 …

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つらね

「つらね」は, 列ね, とも, 連ね, とも当てる。語源は,『古語辞典』を見ると, 「ツラ(列)・ツリ(釣)ツル(弦)・ツレ(連)と同根」 とあり, 縦に一列に並ぶ, という意味で,そのアナロジーで, ひきつれる, とか 順序つけて並べる, とか, ことばを並べ整えて歌をつくる, とか, 連歌で,前の句を受けて,次の句をつけてつづける…

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つう

「つう」は, 通, と当て,辞書(『広辞苑』)には, 「慣用音。呉音はツ」 とある。念のため,漢字「通」を見ておくと,しかし, 呉音ツウ,漢音ツ・トウ, とある。別の漢和辞典を見ても,同趣のことが書いてある。しかし国語辞典は,他のものも, 「ツウ(慣) ツ(呉)」 と記す。この是非判断はつかない。この場合は,漢和辞典を取るしかないだろう。因みに…

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せりふ

「つらね」については, http://ppnetwork.seesaa.net/article/437711489.html で書いたが,これは歌舞伎独特の台詞である。台詞は, 科白, とも当てる。『江戸語大辞典』には,「せりふ」とルビを振って, 演説, 分説, が載るが,一般には, 芝居で,俳優が劇中の人物として述べることば, だが,そこか…

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森羅万象

森羅万象は,ふつう, しんらばんしょう, と訓むが,『大言海』では, しんらまんざう, とも訓ませる。で,辞書(『広辞苑』)によれば, 「『森羅』は限りなく並び連なる意。『象』は,有形物の意」 とあり, 「宇宙空間に存在する数限りない一切の物事,万有」 という意味になる。「万有」とは, 「宇宙間にあるすべてのもの。万物。万象。一切有為」 …

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おもくろい

「おもくろい」は, 面黒い, と当てる。辞書(『広辞苑』)には,相反する意味が載る。ひとつは, 「面白い」をたわむれに反対に言ったもので,「面白い」と同義, いまひとつは, 近世,「面白くない」を洒落て言ったもの,つまらない, である。後者の洒落の方が,わかりやすい。前者は,少し斜に構えた感じがある。 「面白い」については, http://pp…

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てるてる坊主

てるてる坊主は,晴天を祈って,軒先に吊るしておく。 『広辞苑』には, 「晴天となれば,晴(ひとみ)をかきいれ神酒を供えた後,川に流す」 とある。その風習は知らない。 (https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A6%E3%82%8B%E3%81%A6%E3%82%8B%E5%9D%8A%E4%B8%BBより) https://…

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