無知

恥ずかしながら, 30代 は底なしの無知であったと,いまは思う。おのれの無知をしらぬ無恥といっていいか。吉本隆明が「無知の栄えたためしはない」を,論敵に贈っていたのを,おのれのことではないと思っていた。おのれの無知に気づかぬ無恥ほど恐ろしいものはない。 無知 とは, 知識がないこと 智恵のないこと とあるが,どうもそういうことではない気がする。確かに, …

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知と痴

『大言海』をみると, 「しる」は, しる(痴) しる(知・識) しる(知・領) しる(被知) が並ぶ。それぞれ, 痴る(器量の奥の知るる義か) 心愚かなる。惚(ほ)くる。 知(識)る(物を明白にする義)万事を明らむる。物事の理を心に承く。交わりて顔を見覚ゆ。 知(領)る 司る,占む,領す。 被知る 知らるの約。他の知ることとなる。 と,簡にして明。贅…

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