2015年04月09日
感度
感度というか,
注意の向け方,
というか,
意識の向け方,
なのかもしけれない。前にも,
http://ppnetwork.seesaa.net/article/414186733.html
で書いたことと重なるが,するっと気づかずにやり過ごしてしまって,後になって,はっとしたり,そういうことだったのか,と気づかせられることが多い。
,
魯鈍
というか,
迂闊,
というべきかもしれない。
先日二度ほど,こんなことがあった。今日は,会ったら,すぐに帰ろうか,と思っていた。すると,相手が,用事があったらしく,お先にと帰っていった。あるいは,この間,ある集まりで,今日は終わったらすぐ帰ろう,と思いながら出かけたら,どういうわけか,皆用事があり,バラバラ帰ることになった。ありきたりといえば,それまでだが,二度続くと,ちょっと自分の思いと現実について,敏感になる。こういうことには,元来無頓着で,意識を向けなかっただけなのかもしれない。
あるいは,そうしたいと思っていたのに,そうはならないで終わったことが,気づくと,いつの間にか,実現している,ということに気づく,ということも,そういえば目につく。
どれもこれも大したことではないので,大袈裟に,言い立てるほどのことではないのだが,ほとんど関心を向けないできた。しかし,そういう些事に目を向けると,意外と気づくことがある。逆に,気づかず,スルーしていたことに,思い至ることもある。
自分の日常の関心が,まあ,言葉レベルというと,言い方が変だが,抽象度が高いとすると,もっと具体的なレベルで見ると,気づかないで見過ごすことがある。
変な例だが,むかし,中学だったか,小学校だったか,運動会の予行演習か何かで,退屈なので,地面に小さな孔が開いていて,蟻が出入りしているのを見ていたことがある。正確ではないが,蟻の世界では,自分の視界は持てないのだなと,感じた記憶がある。しかしながら,逆に言うと,自分には,蟻の視界は持てない,ということでもある。意識しない(意識しても無理か)と,そういう視界には気づけない。
そういう視界,この場合,感覚のレベルのことだが,それを意識しないと,そのレベルの変化は見落としてしまうかもしれない。
自分にとって当たり前のレベルで見ているから,それ以上の高みの視界が見えないし,それ以下の小さな変化にも気づけない。
まあ,そんな程度のことだ。
しかし,そういうことを気にしていると,些事が目に留まる。
たとえば,27日のつもりで,「ニジュウヒチ」といい,相手も了解したのだが,「ニジュウイチ」に聞こえているかもしれないということに,後から迂闊に気づく,口頭だと間違いが多いと知っているはずなのに,「ニジュウナナニチ」と言い替えなかったことに気づく。相手に問い返されて,そう聞こえるかもしれないことに気づいた。そういう類のことは,結構ある。
この辺りは,気配りとか心配りの事柄と接近する。
コミュニケーションというのは,
相手がどう返すか,で自分の言ったことが定まる,
という。逆に言えば,僕の返事で,相手の話が微妙に動く。たとえば,何かの仕草で,相手のことについて,感じることがあり,
君は,○○だね,
といったとする。そのラベルは,相手にとって唐突であれば,
決めつけられた,
ということになる。しかし,それが,両者の間で,互いの性格やら特性を話しているという流れ(が共有できている)なら,それを受け入れるかどうか,それに反発するかどうかは別に,
唐突に決めつけられた,
とは受け取らないだろう。要は,両者で共通する話の文脈に乗っているどうかが大きい。その両者の文脈の共有ということに,敏感であるかどうかも,大きい気がする。
日常会話は,多く文脈に依存している。言い換えると,
お互いが,知っている(つもりを)前提にして,
話している。いちいちその文脈を確認したりしない。しかし,その文脈を,わかっているつもり,というのが一番まずい,と最近思うようになった。
これも感度に関わる。
変な例たが,異姓と,一緒に会ったり,食事したり,飲んだりしたからといって,別に恋人でもないし,それ以上でもないことはあり得る。その辺りの間合いというか,文脈というか,呼吸,というのは,ほとんど口に出すことはない。ないから,お互い分かっているつもりだが,しかし両者の文脈が一致しているとは限らない。
しかし,ふと,空気の違いに気づくことがある。
そのわずかな差異,
に敏感かどうかは,情報感度と一般化してもいい。察しがいい,とか,勘がいい,というのと重なるのかもしれない。
そういうのに,実は,鈍感なのである。
空気感,
と言い換えてもいい。気づくと,その場の空気の外にいることが多い。ま,それに気づいているだけましかもしれない。
今日のアイデア;
http://www.d1.dion.ne.jp/~ppnet/idea00.htm