2016年12月15日

つまようじ


「つまようじ」は,

爪楊枝,

と当てるが,

小楊枝,

とも言う。語源は,

「楊枝は,柳の枝を使った歯の垢をとるものです。ツマは,爪のかわりで,爪楊枝という説と,端の意のツマで,爪楊枝だとする説と,二説あります。」

とする。「つま」については,

http://ppnetwork.seesaa.net/article/443211797.html?1477684696

で触れたように,

「端(ツマ),ツマ(妻・夫)と同じ」

で,「端」は,

「物の本体の脇の方,はしの意。ツマ(妻・夫),ツマ(褄),ツマ(爪)と同じ」

で,その意は,「つま(妻・夫)」を見ると解(げ)せる。

「結婚にあたって,本家の端(つま)に妻屋を立てて住む者の意」

つまりは,「妻」も,「端」につながり,「つま(褄)」も,

「着物のツマ(端)の意」

「つま(端)」につながる,とする説と,もう一方,「つま(端)」は,

「詰間(つめま)の略。間は家なり,家の詰の意」

で,「間」とは,

「家の柱と柱との中間(アヒダ)」

の意味がある。さらに,「つま(妻・夫)」も,

「連身(つれみ)の略転,物二つ相並ぶに云ふ」

とあり,さらに,「つま(褄)」も,

「二つ相対するものに云ふ。」

とし,「つま(妻・夫)」の語意に同じ」とする説がある。つまり,「つま」には,

はし(端)説,

あいだ説,

があるのである。その意味で,「つまようし」の「つま」を,「爪」としていいかどうかは疑問である。

妻楊枝,

と当てているものもあるが,これも「つま」の由来から考えると,間違いではない。

『語源由来辞典』

http://gogen-allguide.com/tu/tsumayouji.html

は,

「『楊枝』は、元は歯の垢を取り除き、清潔にするために 用いられた仏家の具で『総楊枝・房楊枝(ふさようじ)』と呼ばれた。『楊枝』の名は主に『揚柳』が素材としてもちいられたためで、総楊枝は先を叩いて『ふさ』のようにしたためである。爪楊枝の『爪』は、『爪先の代わりに使うもの』の意味。『爪先』、着物の『褄』、動詞の『つまむ』と同源で『物の先端』が原義である。爪楊枝を『黒楊枝』と呼ぶのは、黒文字の木で作られた楊枝を指して言ったことから。日本には、奈良時代に仏教が伝わった際に楊枝も伝来したといわれるほど、仏教と楊枝の関係は深く、お釈迦様も木の枝で歯を磨くことを弟子達に教えたという。鎮痛解熱薬として用いられる『アスピリン』という物質がヤナギ科の植物に含まれていることから、噛むことは虫歯の痛み止めに効くといわれるが、現在は樺の木が使用されているため、その効果はないと思われる。また、楊枝の先端の反対側にある溝は、製造過程で焦げて黒くなってしまうことから、こけしに似せてごまかすために入れられたものである。」

と,「端」説を取る。しかし,『語源辞典』をみると,

「説1は,『ツマ(物の一端)』が語源で,端,縁,軒端,の意です。説2は,『ツレ(連)+マ(身)』で,後世のツレアイです。お互いの配偶者を呼びます。男女いずれにも使います。上代には,夫も妻も,ツマと言っています。」

とあり,

はし,

関係(間),

の二説ととると,つまようじの「つま」には,「端」の意味に,(歯の)「間」という意味が陰翳のように付きまとっているという気がしてならない。

つまようじ.jpg


因みに,楊枝は,『日本大百科全書(ニッポニカ)』に,

「歯を掃除する用具。現在では歯間用の妻(つま)(爪)楊枝をさす場合がほとんどであるが、本来は歯ブラシのように使用する種類も含む。語源は、中国において楊柳(ようりゅう)でつくられたことからきている。この漢語が現物とともに日本に渡来し、そのまま「ようじ」と音読され普及したようである。このことは、平安時代中期の分類体辞典『倭名類聚抄(わみょうるいじゅしょう)』にすでに楊枝の名称がみえるが、その和名は掲げられていないことからもわかる。10世紀なかばに藤原師輔(もろすけ)が記した『九条殿遺誡(くじょうどのいかい)』には、子孫に与える訓戒として、毎朝楊枝を使えといっているので、少なくとも貴族社会には普及していた。大きさについて室町時代中期の辞書『嚢鈔(あいのうしょう)』は、「三寸(約9センチメートル)ヲ最小トシ、一尺二寸(約36センチメートル)ヲ最大トス」と記し、現在の妻楊枝よりもかなり長いものであった。
 江戸時代には庶民の間に普及し、歯みがき用に先端を打ち砕いた総(ふさ)楊枝や、妻楊枝の原型である小(こ)楊枝など、さまざまな種類がつくられた。材料はクロモジの木がおもに使われ、京都では粟田口(あわたぐち)、江戸では浅草が製造・販売所としてとくに名が高かった。現在では歯ブラシの普及で姿を消し、わずかに妻楊枝のみが使われている。」

とあり,

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1315616653

には,

「お釈迦さんの時代からインドではニームという木の枝を使って歯を清潔にすることを教えていた。しかし、中国にはこの木はなく楊柳(ようりゅう)を用いたので「ようじ」を楊(やなぎ)の枝、すなわち楊枝と書いたものが日本に伝わる。」

とある。

爪楊枝の歴史については,

http://www.cleardent.co.jp/siryou/index2.html

爪楊枝については,,
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%88%AA%E6%A5%8A%E6%9E%9D

に詳しい。黒文字については,

http://www.geocities.jp/tama9midorijii/ptop/kuegep/kuromoji.html

が詳しい。

参考文献;
増井金典『日本語源広辞典』(ミネルヴァ書房)

ホームページ;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/index.htm

今日のアイデア;
http://ppnetwork.c.ooco.jp/idea00.htm
posted by Toshi at 05:13
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